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子宮内膜症について

1.どんな病気?

子宮の内側にあり、生理のときに剥がれ落ちていく子宮内膜ですが、その内膜組織に似た細胞が他の場所にできてしまう病気です。
下腹部に発生しやすい。(腹膜・卵巣・子宮と直腸のあいだ)     cf、子宮腺筋症(せんきんしょう)
  …子宮内膜が子宮の筋肉層の中にのめり込む病気で、激しい痛みと生理の量が多くなるのが特徴です。

2.病巣部で起きていること

子宮内膜細胞に似た組織が血液や液体などを分泌しています。
病巣部は次第に増殖して炎症物質などのさまざまな化学物質を生み出し、その修復の過程で、子宮、卵巣、腸などの臓器の癒着が起こり、痛みや不妊の原因になってます。

3.発生頻度

・10人に1人とも7人に1人ともいわれています。
・発症年齢は下がってきています。
・母親や姉妹に子宮内膜症がある場合、子宮内膜症になりやすい場合があります。

4.治る病気なのか

● 良性の疾患ですが、閉経まで完治しない病気です。
  しかし、痛みや他の症状も、病態や体質に合った治療法を選択することでコントロール出来ます。
●出産すれば治る? 軽くなることはあっても、治ることはありません。
●この薬で治る 残念ながら今のところ、治ることはありません。
●この手術で治る 手術を受けても再発します。子宮と両側卵巣の摘出する場合を根治手術といいますがホルモンを産生する卵巣を両側とも摘出してしまうとホルモン欠乏状態となります。閉経期前(閉経年齢約50歳程度)の女性に行った場合、ホルモンの補充が必要となってきます。通常、若い女性には行いません。
● 生活や病気の状態にあわせた薬・サプリメント・手術などを取り入れ、ご自身の「生活の質」を高めることが大切です。

1.主な子宮内膜症の種類

・腹膜病変(おなかの内側を覆っている腹膜にできる病変)
・卵巣チョコレート嚢胞(のうほう)…卵巣の中で出血し、大きくなります。
・ダグラス窩の深部病変…子宮と直腸が癒着して、排便痛や性交痛を起こします。

2.まれな子宮内膜症の種類


腸管内膜症…血便・腸閉塞・排便痛などを起こします。
横隔膜の内膜症…気胸を起こします。
肺(実質)子宮内膜症…月経随伴性喀血(かっけつ)、ときに胸痛・呼吸困難などを起こします。
尿管・膀胱の子宮内膜症…排尿痛や血尿、水腎症などを起こします。
気管支の内膜症…喀血(かっけつ)、気胸を起こします。
その他、へそ、会陰(えいん)などでも起こります。(出産や手術時に内膜症の病変を移植してしまう、という説もあります。)

子宮内膜症の原因

以下のような諸説がありますが、まだ原因がはっきりしていません。
原因説 内容
子宮内膜移植説 月経血の一部が卵管を通って腹腔内に逆流する。
体腔上皮化生説 子宮や卵巣の上皮(一番表側の部分)が子宮内膜に変化する。
内分泌(ホルモン)説 エストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンのバランスが崩れて起こる。
免疫異常 免疫のバランスの乱れによるもの    → アレルギーと生理痛に関して詳細はコチラ
遺伝子の欠損や
異変
子宮内膜症の原因遺伝子は明らかになっていません。但し、月経血が流出する経路を形作るのに影響する遺伝子、化学物質の解毒に関係する遺伝子、炎症反応の伝達に関係する遺伝子などに差異がみられる頻度が高いことが調べられています。
現在、研究により、子宮内膜症の原因が大きく分けてこれら三つに大別されることがわかってきており、ダイオキシンなどの環境ホルモンが原因物質となっている可能性が示唆されています。原因によって当然対処法が異なってくるため、原因を特定出来る診断や検査が必要とされています。